國廣 幸亜

定価: ¥ 945
販売価格: ¥ 945
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おすすめ度:

発売日: 2007-10
発売元: 秋田書店
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たまには実家に帰って両親に顔を見せてやろうかと思う。しかし、田舎というのは超退屈なのだ。本の2~3冊は持ってかないと間が持たない。今回の帰省では「実録!介護のオシゴト―楽しいデイサービス (Akita Essay Collection)」を旅の友とすることにした。
JR上野駅から宇都宮線に乗る。幸い、上野発の列車なので席は座り放題だ。さっそく「実録!介護のオシゴト―楽しいデイサービス (Akita Essay Collection)」を取り出し、本の中に没入するが、馬鹿な子供が私の周囲で嬌声をあげている。いや、嬌声などという生やさしいものではない。
ここは動物園か?と言いたくなるほどの野放しぶりだ。親が見ていない隙に「実録!介護のオシゴト―楽しいデイサービス (Akita Essay Collection)」の表紙の角で奴らの眉間を思いっきりヒットしてやった。
人間の本質の可笑しさ、愛しさに
「人間は年を取ったら子供に戻る」そんな言葉を聞いた事はあったが、この漫画を読んで、「戻る」のではなく、「心の一番のわだかまりを、大人としての表面的な抑圧を外して、思いのままに表現する」ようになるのではないか、という気がした。
この漫画には、様々な老人の、さまざまな「こだわり」の様子が、ユーモラスに、愛情を持って描かれている。
その老人が何故、そのような行動を取るのか。その多くが、その人のそれまで辿ってきた人生の延長だったり、裏返しだったりするのも興味深い。
何より面白いのが、「大人」であれば口にしたり、行動にしたりを抑えてしまう人間の気持ちを、「抑える」という機能を失ってしまったばかりに、気持ちのあるがままに語ったり、行動したりしている様子だ。そのような言動をしても「要介護の老人」かつ「専門家からの視点」という2つの柱が、そういった、「変わってしまった様子」を深刻でなく、暖かく見せている。
いつか、自分も同じようにこころのタガを外す時が来るかもしれないが、その時に、自分がどんな側面を出すのか。
周囲には迷惑かもしれないが、ちょっと楽しみにさせられる気持ちになる本でした。
